TGVメーカーの選び方!半導体・ガラスコア基板の微細加工を解説
TGVメーカーが手がけるガラスコア基板の微細加工とは
TGVメーカーが手がける加工の中心となるのが、ガラス基板に形成された微細な貫通電極であるTGV(Through-Glass Via)です。
TGVとは、ガラス基板にレーザー改質とエッチングで微細な貫通孔を作製し、スパッタリングまたは無電解めっきによるシード層形成を経て、めっきで導体を充填・形成することで基板の表裏を電気的に接続する電極構造を形成する技術です。
半導体パッケージにTGVが採用される理由は、ガラス素材が持つ優れた特性にあります。ガラスは高絶縁・低誘電・低熱膨張という特性を備えており、高周波・光通信・3D実装といった次世代デバイスの要件に高い水準で応えることが可能です。
一方で、TGV加工はガラスへの微細穴あけ・金属化・パターニングという複数の高難度工程を連続して高精度に管理する必要があり、対応できるメーカーは国内外を問わず限られています。
TGVメーカーの選び方:技術・対応範囲・体制で見極める
TGVメーカーを選ぶうえでは、「どこまで任せられるか」を明確にしないと、試作・量産フェーズで手戻りや追加コストが発生しやすくなります。
TGV(Through-Glass Via)は、半導体パッケージ用ガラスコアや高周波モジュール、光通信用サブストレートなど、さまざまな分野で採用が進む技術です。用途に応じて、加工対象のガラス材の特性や要求仕様が異なるため、自社案件が対応可能か事前に確認しておかないと、依頼後のトラブルにつながる可能性があります。
発注側が失敗しないよう、確認するべき重要なチェックポイントを詳しく解説します。
ガラス加工の技術力とノウハウ
TGVのメーカーを見極めるうえで重要なのが、ガラス加工の高い技術力とノウハウを持っているかどうかです。
TGVは、直径数十μm〜数百μmオーダーで微細な貫通穴を形成する技術であり、穴径精度・アスペクト比・位置精度が高いレベルで求められます。アスペクト比が大きいほど加工難易度は上がるため、単に穴をあけるだけでなく高い技術力が必要です。
TGVメーカーを選ぶ際は、どのような貫通穴形状・材質などに対する実績があるかを確認しましょう。
ガラス材料や加工条件への対応範囲
TGVメーカーの選定において、自社の用途に合ったガラス材質・基板サイズ・厚みに対応できるかは重要な確認事項です。
TGVが施されるガラス材質には、主に以下のようなものが挙げられます。
- 無アルカリガラス:ディスプレイ用基板などに使用
- ホウケイ酸ガラス:耐熱性・耐薬品性が求められる用途に使用
- 合成石英:高い光透過性が求められる半導体露光装置用基板などに使用
それぞれで熱膨張率や機械的強度などが異なり、特性に応じて用途はさまざまです。特性が違うガラスに対しては、TGVの加工条件も調整が必要です。
用途に応じた加工条件への柔軟な対応力があるメーカーかどうか、事前に見極めましょう。
EBINAXでは、上記のような多種多様なガラス材料への加工に対応しています。製品の用途に応じて最適なプロセスをご提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
設計・試作を含む一貫支援体制
ガラス基板へのめっきの依頼先を探す際は、仕様のヒアリングから設計提案、試作、貫通穴加工、めっき、仕上げ加工、検査までを一貫して対応できるTGVメーカーを選ぶことが大切です。各工程を別々のメーカーに依頼すると、品質にばらつきが生じたり、納期の遅延が起きたりするリスクがあります。
一方、一貫体制を持つTGVメーカーであれば、試作で得られた情報を設計や加工条件にすぐにフィードバックできるので、不良率の低減や開発スピードの加速が期待できます。
TGVメーカーを比較検討する際は、設計支援〜品質検査までを含めた一貫支援の体制が整っているか、確認しておきましょう。
TGVメーカーへの発注前に確認すべきポイント
TGVメーカーへ発注する前には、以下のポイントを確認しておくことが大切です。
- 加工精度と微細穴の品質
- ガラス材料・サイズ・厚さへの対応力
- 設計支援から量産までの一貫体制と品質保証
それぞれのポイントを事前にチェックしておけば、「加工精度が仕様から外れている」「特定のガラスしか対応できない」などの依頼後のトラブルを減らせる可能性があります。
以下では、TGVメーカーへ事前に確認すべきポイントについて、詳しく解説します。TGVを含むめっきの依頼先を検討している事業者様は、未然にトラブルを防げるよう参考にしてみてください。
加工精度と微細穴の品質
TGVメーカー選びにおける確認ポイントの一つが、微細穴の加工精度と加工の実績です。具体的には、穴径の公差やアスペクト比、クラック・カケの発生率などを定量的なデータで確認しましょう。
加工精度・品質だけでなく、レーザー加工やエッチングなどの複数の加工に対応できるかも重要なポイントです。複数の加工に対応できるメーカーは、ガラス材質や求められる穴径・アスペクト比などに応じて最適なプロセスを選べるため、多様な仕様に柔軟に対応してくれるでしょう。
ガラス材料・サイズ・厚さへの対応力
加工精度や微細穴の品質だけでなく、使用予定のガラス材料・サイズ・厚さへの対応力も、TGVメーカーを選ぶうえで重要なチェックポイントです。
発注前には、メーカーの仕様表だけでなく、使用予定のガラス材質での加工実績があるかどうかも確認しておきましょう。材質によってレーザーの吸収特性やエッチングのしやすさが異なるため、対象材質の加工実績が豊富なメーカーを選ぶことが、安定した品質の確保につながります。
また、ガラスの厚さやサイズのバリエーションへの対応力も確認しておくべきポイントです。対応範囲が広いメーカーであれば、仕様変更や用途の拡張にも柔軟に応じてもらいやすくなります。
設計支援から量産までの一貫体制と品質保証
TGVメーカーに発注する前には、設計段階から試作・TGV加工、後工程、最終検査まで一貫対応できる体制が整っているかをチェックしましょう。
各工程を複数社で分担する場合、工程間で管理基準がブレやすく、品質・納期の安定性が損なわれるリスクがあります。
とくにめっき工程では、TGV内壁への均一な成膜は難易度が高く、TGV加工の条件や穴形状を踏まえた工程設計なしに安定した品質を実現することは困難です。
一貫体制を持つメーカーなら、各工程間のフィードバックが内部で完結するため、迅速に不良の特定・改善を進められるでしょう。
EBINAXはTGVに対応しているメーカーです
EBINAXは、TGVの貫通穴加工からシード層形成・めっきによる電極形成まで、一貫して対応しているメーカーです。
2019年よりガラス貫通穴加工の事業を開始し、LPKF社のLIDE(LaserInducedDeepEtching)装置を用いたクラックフリーな微細加工を強みとしています。穴径20μm以上・アスペクト比10以下に対応し、側壁粗さRa≦0.08μmという高平滑度も実現いたしました。
対応ガラスはEagleXG・TEMPAX・合成石英・ホウケイ酸ガラスなど幅広く、基板サイズも510×515mmまで対応しています。
試作段階からの相談にも柔軟に対応しておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。



