最先端R&Dで業界をリードする次世代表面処理のパイオニア

ガラスへのめっき方法を解説!前処理から電極形成の技術まで

ガラスへのめっきの方法として無電解めっきが適している理由

ガラスへのめっき方法を検討する際、とくに適した方法が無電解めっきです。

ガラスは絶縁体であり、表面が平滑で金属との密着性も低いという、めっきにとって不利な特性を複数持っています。無電解めっきは、これらの課題を同時に解決できる方法です。

まず、無電解めっきは電気を使わず、化学反応によって金属を析出させる方法です。無電解めっきであれば通電が不要なため、ガラスであっても均一に皮膜を析出できます。

また、前処理との組み合わせにより、密着性の問題も克服できます。粗化処理や触媒活性化処理などを適切におこなうことで、ガラス表面に金属が定着しやすい状態を作り出し、皮膜の剥離を防ぐことが可能です。

さらに、無電解めっきはTGV(ガラス貫通電極)のような微細な貫通穴の内壁など、複雑な形状に対しても均一に成膜できるという特性を持っています。化学反応を利用する無電解めっきは膜厚に偏りが生じにくく、穴の深部まで安定した皮膜を析出することが可能です。

これらの理由から、ガラスへのめっきにおいて、無電解めっきは代表的な工法として電子部品・半導体分野で広く採用されています。

ガラス メッキ 方法 作業風景の画像

ガラス基板へのめっきの方法(3ステップ)

ガラスへのめっきの方法は複数ありますが、ここでは電子部品・半導体用途のガラスへのめっきを対象として、以下の三つのステップを解説します。

  1. 仕様検討と材料調達
  2. 貫通穴加工・めっきによる電極形成
  3. 仕上げ加工・検査・納品

それぞれのステップについて、以下で詳しく解説します。

なお、いずれかのステップのみをおこなっている会社もありますが、当社では仕様検討から納品まで一貫して対応が可能です。めっきの上流から下流の工程まで、一元管理が可能な業者へのご依頼を検討されている事業者様は、当社をご検討ください。

ガラスへのめっきの方法①仕様検討・ガラス調達

ガラスへのめっき方法の最初のステップが、仕様の検討とガラスの調達です。

めっきをおこなう前に綿密に仕様を設計しなければ、品質不良の可能性が高まります。穴径やピッチ、基板サイズ、ガラス材質、膜厚などを明確にすることで、最適な加工方法や材料の選定につながるでしょう。

使用されるガラス材料の代表例としては、薄さと平坦性に優れたEagle XGや、高い耐熱性・耐薬品性を持つTEMPAXなどが挙げられます。ガラス材料ごとに、表面の特徴や熱特性は異なります。各ガラスの特性がめっきの密着性や電気特性・寸法精度にも影響するため、用途に応じた適切な材料選びが大切です。

ガラスへのめっきの方法②貫通穴加工・めっきによる電極形成

仕様を決定し、ガラスの調達後におこなうのは、貫通穴加工とめっきです。貫通穴を加工する方法の一つに、EBINAXが採用しているプロセス、LIDEがあります。

この方法は、従来の穴あけ方法よりもクラックやカケが生じにくいため、めっき皮膜の密着性が高まり、後工程を安定して進めることが可能です。

貫通穴を加工したあとは洗浄し、無電解めっきを用いて表面に金属の下地層を形成します。無電解めっきは電気を流さず、薬品による化学反応のみで金属皮膜を形成する方法であり、絶縁体であるガラスに対しても均一な成膜が可能です。

形成された下地層をもとに、必要に応じて電気めっきによる配線のパターンの形成などがおこなわれます。

ガラスへのめっきの方法③仕上げ加工・検査・納品

ガラスへのめっき方法は、貫通穴の加工と皮膜の析出で終わりではありません。仕上げ加工をおこない、目標とする仕様を満たせているか検査したあとに納品となります。

半導体用途のガラスは高い平坦度を求められる傾向があり、仕上げ加工として研磨(ポリッシング)で表面を整えることが多いです。ウエハ状に加工されたガラスを個片に分割する場合は、ダイシングやスクライビングなどの切断加工も必要とされます。

仕上げ加工後は、電気的特性や寸法検査、外観検査などをおこない、設計公差の範囲内に入っているか、欠陥がないかを検査します。検査で問題が認められなければ、依頼主へ送付して納品完了です。

EBINAXでは、仕様設計・ガラス調達から納品まで、すべての工程を社内で対応しています。工程間のばらつきを抑えることで、納期の短縮と品質の安定化を実現しており、試作から量産までスムーズにお任せいただけます。

ガラス メッキ 方法 作業風景の画像

ガラスへのめっき方法はなぜ難しい?

ガラスへのめっき方法は、金属や一部の樹脂へのめっきに比べて難しいと言われています。

ガラスは電気を通さない絶縁体であり、金属との密着性が低いことがおもな理由です。表面が非常に平滑であることも、金属皮膜とのアンカー効果が得られにくく、めっきを難しくしている要因です。

これらの課題はそれぞれ独立したものではなく、互いに関連しながらめっきの工程設計を複雑にしています。

ガラスへのめっきが難しいとされる理由について、以下で詳しく解説します。

ガラスは表面が非常に平滑なため

ガラスは表面が非常に平滑なため、めっきの密着性が低くなりがちです。平滑な表面上は、めっき皮膜と基材との引っかかり(アンカー)が得にくく、皮膜が剥がれやすい状態です。

めっき皮膜とガラスとの密着性を高めるためには、表面に適度な凹凸を付与し、アンカー効果を得る必要があります。ガラス表面への密着性を高める前処理には、フッ酸系薬品によるエッチング処理や触媒活性化処理などがあります。

ガラスの高い平滑性は光学用途などではメリットとなりますが、めっきの観点では密着性を確保するために粗面化処理が必要になるケースが多いです。

ガラスは電気を通さないため

ガラスは電気を通さない物質であるため、めっきによる金属皮膜の析出は難易度の高い加工です。

電気めっきは、溶液中に基材を浸漬し、電流を流すことで金属皮膜を形成させる方法です。溶液中の金属イオンが基材付近で還元されることで、表面に金属を析出させます。電流が流れたときの反応を利用して皮膜を形成させるため、導電性のない材料にはそのままでは適用できません。

ガラスは絶縁体であるため、そのままでは電流が流れずめっきが難しい材料です。電気めっきをおこなうには、無電解めっきを用いて導電性の下地層をあらかじめ形成しておく必要があります。

ガラス メッキ 方法 作業風景の画像

ガラスへのめっき方法はEBINAXにご相談ください

ガラスへのめっきは、絶縁性・密着性の低さ・表面の平滑性という素材固有の課題を抱えており、適切な前処理の設計と無電解めっきの工程の管理が伴って初めて安定した品質が実現できる、高度な技術領域です。

EBINAXは1946年の創業以来、電気めっき・無電解めっきなどの表面処理を専門とし、2019年よりガラス貫通穴加工の事業を開始しました。石英・無アルカリ・ホウケイ酸・ソーダガラスなど、幅広い種類のガラスへのめっきに対応しています。

処理方法の検討・ガラス調達から貫通穴加工・めっきによる電極形成、仕上げ加工・検査・納品まで一貫してサポートしており、試作段階から量産まで柔軟に対応いたします。

「こんなことを実現したい」という漠然とした段階からでも、お気軽にご相談ください。

「お問い合わせフォーム」はこちら>>